役者対談⑥山田茉亜紗さん

「ちゃんとした夕暮れ」 ~高橋役~


森田:山田茉亜紗ちゃん、ようこそ、らまのだ~

南出:ようこそ!らまのだ、どうですか?

山田:らまのだ、すごく新鮮です。 じわーっとくる感じ。みなさん、とても温和でストイックなので勉強の日々で、とても楽しいです。

南出:温和でストイックって、なんか、理想的な姿ですねぇ。ほんと、稽古にいきたい。 稽古場で一緒にやりたい。 なんか、芝居を作る醍醐味を失ってる気がする。

山田:南出さん、仕事辞めて、わたしと旅芸人でも始めましょう。

南出:茉亜紗ちゃんと旅芸人できるなら!よろこんで!

森田:なんて光栄お誘い。でもそれ、世の中のオジサンを敵に回すねw

南出:わりと、いい。

 森田:本気で喜ばないのっ!!

山田:森田さん、本当に寛容だなと。最初の頃、10ステージある中で、全部違っていいからって言ってくださって。そんなこと言ってくれる演出家さんっているんだ…。と思いました。 うまくいく日はよく笑ってくれるし、いまいちなタイミングは書き込む音が聞こえて、実直にみてくれてるし、楽しんでくれてるんだなあという印象です。 総合的な判断を下すところが魅力的だなぁと思います。

 森田:ほ、褒められてる。ありがとう。でも私本当に楽しく拝見しちゃってます。

南出:『ちゃんとした夕暮れ』、笑えますよね。

森田:それに、今回本当に茉亜紗ちゃんのキャスティングは正解だったと自負してます。滝さんと茉亜紗ちゃんならではの、特別なお話を届けられたらいいなと思ってます。

南出:ほんとそれはそう思う。 初日の稽古の時、「私、高橋がぜんっぜんわからない。私の中に無い!」って言ってたけど、いやいやそういう表面的なところでなく、根幹たるところが、ほんと高橋っぽい、高橋の面白みをちゃんと持ってる感じがしました。ホントホント、すっばらしいキャスティング。大絶賛。

山田:ええ!本当ですか!本当に本当に嬉しいです。わたし、どの作品やるときも、 「こいつキャスティングしたの間違えたな。」と思われるのがいつも怖くて、怯んでしまったり無駄なプレスを自分にかけちゃいがちなんです。だから、とても嬉しいです。それに他のキャストの方をみてると、「わ!ぴったり!ナイス!」と思うことが多くて、森田さんのキャスティング力が凄い…!と思ってました。この役は、多分自分にとって新境地かと。 森田:だいぶイイ線はついてるんです。でも、あと一歩深いところに山田さんの高橋を導いていきたいです。そのために私も残り数日諦めずに必死に戦いますー!

 山田:わたし、高橋にずっと振り回されてます。 3日前は、心優しい高橋の要素を感じるのに、 2日前は彼女のすごく暗い過去を感じたり、 昨日は能天気な高橋、、何も考えてない高橋、、というように。彼女は多面性があって、魅力的ですね。

森田:本番の中でもまだまだ発見できると思うし、千秋楽まで、毎回違う高橋期待してます!

山田:はい。もっと貪欲に、本能的に動けたらいいなあと思います。毎日変わっていくのもを、ぜーんぶ楽しめたら良いな。

森田:茉亜紗ちゃんは独特のものを持ってるし、まだまだ若いので、それをうまく生かしながら、新しい境地を開拓していったらスゴイ女優さんになるだろうなと思います。末恐ろしいです。高橋とは種類は違うけど、人を動かす、乱暴に言えば、人を振り回す、魅力を持っているという点では近いなと思います。

山田:ありがとうございます。人を動かす…影響力を持つ人間っていうのには憧れますね。スターみたいで。そういう点では、特に相手役の滝さんには大感謝です。滝さんとは、なぜだか、全く噛み合わないんですよね。 普段の会話から(笑)「あー!もう!」みたいにお互いなったりよくしてます。でも、滝さん、本当に懐が広いです。どんなことにでもちゃんと向き合ってくれて。とても仲良くしてもらってます。大先輩なのに、ベストフレンド感が。(笑)

森田:こんなに一人の相手と向き合うって、二人芝居だからこそですよね。

山田:2人芝居ってすごく演劇の原点というか顧みることができる。浮き彫りになるなあと思いました。そんなに演劇の経験もなく生きてきたペーペーが言っていいことかわかりませんが…。最近、大西をみてると段々イライラしてくるとき、あるんです。多分、これジェラシーですよね。 高橋は大西に対してジェラシーも多少感じてるんじゃないかなと。 南出:へぇ。面白いですね、その解釈。

山田:人として惹かれてる部分があるけど、多分、それは純度の高さが羨ましいのかな、と思うときがあります。正しいかどうか、演技に生かせてるかどうかは別として、ふとそう感じるときがあります。 南出:すごくよく分かる。書いているときに意識してるわけではないんですが、そういう人物の内面を見つけてくれると、ほんと、人の心と体を通して、戯曲の人物が立体化されていくみたいで、嬉し!楽し!驚き!です。

 山田:本を読んだときは一切わからなかったです。でも、やっていくうちに、読みこんでいくうちに、もしかしたら?という疑問を持つようになりました。

南出:それだけ考えてくれているところに、真摯な姿勢を感じるし、それは、この先スーパースターになっても絶対に忘れないでほしいです。 小手先で70点を出せるようにならないで!

山田:多分、小手先にはできないですね…器用ではないので。 必死さが何かを生んでくれたらいいんですが。

南出:しんどいけど、そこまでギリギリで、高い基準をもって考えてやるってことが茉亜紗ちゃんの良いところだと思います。それだけやってくれていることが、うれしいです。 書いた甲斐がある。

山田:ちゃんと結果として、会場にいいエネルギーを浮遊させることができるように頑張ります。お客さんが、会場出たあとに、その作品の余韻が残ったまま、自分のことを考えてくれたら私は幸せだなと思います。意義があるなって。きっとこの現場は、忘れられないというか爪痕が残るかなと感じてます。

 南出:それは、らまのだとしても、とてもとても光栄です。 うちらも、山田さんから学ぶことがきっとある。 ほんと、それは、ある。 生々しい経験として、こういう人、俳優がいるという体験。僕の劇作にも、森田の演出にも、西井の演技にも、ずっと活かされることになると思いますよ。

山田:きっと、らまのだは素敵な公演をこれからも続けて、キラキラと更新されていくんだろうなあ〜。 本当に、敬意を込めて旗を送り続けたいです。 あたたかい劇団だと思います。頑張ってください。 わたしも、残りわずかですが、力添えさせていただけるように頑張ります。 南出:最後に、お客様に向けて、ひとこと。

山田:人間の生々しさが映えている作品ばかりです。 脆くて儚くて、でも、それでも生きている。ちゃんと人と生きようとしている。そんな姿に何かを打たれに来てもらいたいです。今回は、清純ではないかもしれないけど、ある意味純粋な役を任されてますので、乞うご期待!です。らまのだを、よろしくお願いします!

南出:吸収力も発信力も、王道をいかないところが、いい!

森田:もう、南出さんメロメロだね。

山田:ありがとうございます!!これから残り数日、よろしくお願いします。

0コメント

  • 1000 / 1000